不眠で毎日つらい…働く人のための快眠セルフチェックと相談先ガイド

「昨日も結局、ほとんど眠れなかった…」。ベッドに入ってもなかなか寝付けず、ようやく眠れたと思ったら、すぐに目が覚めてしまう。

そんな夜が続き、朝起きても体がだるく、頭も重い。会社に行けば、集中力が続かず、簡単なミスが増え、会議中に強烈な眠気に襲われる。

これは、多くの働く人が経験している不眠のつらさです。

日中のパフォーマンスが低下するだけでなく、イライラしやすくなったり、気分の落ち込みを感じたりと、精神面にも大きな影響が出ることが少なくありません。

「どうして自分だけこんなに眠れないんだろう」「このままでは仕事がまわらない」と、一人で抱え込み、さらにストレスを抱えてしまう悪循環に陥っていませんか?

睡眠とメンタル・パフォーマンスの関係

「たかが睡眠」と思うかもしれませんが、実は睡眠は私たちの心身の健康と仕事のパフォーマンスに深く関わっています。

質の良い睡眠がとれないと、以下のような悪影響が出てくるかもしれません。

  • 集中力・判断力の低下: 脳が十分に休息できないため、仕事の効率が落ち、ミスが増えます。複雑な判断や創造的な思考も困難になります。
  • 記憶力の低下: 睡眠中に脳は記憶の整理を行うため、不眠が続くと新しい情報を覚えにくくなったり、過去の記憶が曖昧になったりします。
  • 感情の不安定化: 睡眠不足は、感情をコントロールする脳の働きを低下させます。これにより、イライラしやすくなったり、不安や憂鬱な気分が強まったりすることがあります。
  • ストレスへの耐性低下: 十分な睡眠がとれていると、ストレスに対する抵抗力が高まりますが、不眠が続くと些細なストレスにも過敏に反応しやすくなります。
  • 免疫力の低下: 睡眠は免疫機能にも影響を与えるため、不眠が続くと風邪をひきやすくなるなど、体調を崩しやすくなります。

「眠れないストレス」がさらに不眠を悪化させるという悪循環に陥らないためにも、早めの対処が重要です。

こんなときは要注意!不眠セルフチェックリスト

「ただ疲れているだけ?」「一時的なもの?」と判断に迷うこともありますよね。以下の項目に当てはまる数が多いほど、不眠のサインが出ている可能性が高いです。

  • 寝付きが悪い: ベッドに入ってから眠るまでに30分以上かかる日が週に3日以上ある。
  • 夜中に何度も目が覚める: 夜中に何度も目が覚めて、その後なかなか眠れない。
  • 朝早く目が覚めてしまう: 予定よりかなり早く目が覚めてしまい、その後眠れない。
  • 睡眠時間は足りているはずなのに熟睡感がない: 寝た気がせず、朝から疲労感が残っている。
  • 日中の眠気: 日中に強い眠気に襲われ、仕事や日常生活に支障が出ている。
  • 集中力の低下: 以前より仕事中に集中力が続かなくなったと感じる。
  • イライラ・不安感: 些細なことでイライラしたり、気分が落ち込んだりすることが増えた。
  • 頭痛や肩こり: 原因不明の頭痛や肩こりが慢性的にある。
  • 食欲の変化: 食欲不振になったり、過食になったりする。

心療内科に行く前にできること

「不眠でつらいけれど、いきなり心療内科や精神科に行くのは抵抗がある…」。そう感じる方も少なくないでしょう。

まずは、ご自身でできることや、比較的受診しやすい場所から試してみるのも良いと思います。

生活習慣の見直し

生活習慣の見直しとしては、主に以下が挙げられます。

  • 規則正しい生活: 毎日同じ時間に起床・就寝し、体内時計を整えましょう。休日も大きくずらさないのがポイントです。
  • 寝室環境の整備: 寝室は暗く、静かで、適切な室温(夏は25~26℃、冬は20℃前後)に保ちましょう。
  • 寝る前の行動: 寝る前のカフェインやアルコールの摂取は控え、寝る直前のスマホやPCの使用も避けましょう。ぬるめのお風呂にゆっくり浸かる、軽いストレッチをするなども効果的です。
  • 適度な運動: 日中に適度な運動を取り入れると、夜の睡眠の質が向上します。ただし、寝る直前の激しい運動は避けましょう。

市販の睡眠改善薬の活用(一時的に)

一時的な不眠に対して、市販の睡眠改善薬(OTC医薬品)を試すのも一つの手です。ただし、これはあくまで一時的なものであり、常用は避けるべきです。服用前に必ず薬剤師に相談し、使用上の注意をよく確認しましょう。

オンライン健康相談

自宅から気軽に相談できるオンライン健康相談サービスを利用するのも有効です。医師や保健師、カウンセラーに現在の症状や生活習慣を伝え、アドバイスをもらうことで、受診の必要性や適切な診療科について判断する手助けになります。

オンラインで“話せる”相談先の紹介

「誰かに話を聞いてほしいけど、家族や友人には心配をかけたくない」「会社の人には知られたくない」という場合、オンラインで専門家に相談できるサービスが非常に役立ちます。

1. オンラインカウンセリングサービス

臨床心理士や公認心理師などの資格を持つカウンセラーと、ビデオ通話やチャットで相談できるサービスです。

  • メリット: 匿名性が高く、自宅などリラックスできる場所から相談できる。精神的なストレスや不安の解消に特化した専門的なアドバイスがもらえる。
  • こんな人におすすめ: 眠れない原因がストレスにあると感じている人、自分の感情や考えを整理したい人。

2. オンライン医療相談サービス(精神科・心療内科)

精神科医や心療内科医にオンラインで相談できます。場合によっては、オンライン診療で薬を処方してもらえることもあります。

  • メリット: 病院に行かずに専門医の診察を受けられる。受診のハードルが低い。
  • こんな人におすすめ: 症状が比較的重く、専門的な診断や治療を検討したいが、通院の時間が取れない人。

3. 企業・健康保険組合の相談窓口

あなたが所属する企業や健康保険組合が、従業員や被扶養者向けにメンタルヘルス相談窓口を設けている場合があります。

  • メリット: 無料で利用できることが多い。守秘義務が守られ、安心して相談できる。
  • こんな人におすすめ: 所属する組織内のサポートを利用したい人。まずは身近な相談先から試したい人。

不眠は放置すると心身の健康に大きな影響を与えます。

「眠れないストレス」を一人で抱え込まず、今回ご紹介したセルフチェックや相談先を参考に、ご自身に合った方法で早めに対処してください。

Mithubato Officeでは、働く人のちょっと不調に寄り添う「オンライン健康相談室」をオープンしています。

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